ゆく年・くる年。みなさまいかがおすごしでしょうか。2020年も目前、いい年を迎えたいもの。そのためには今年の整理をしようじゃないか。というわけで、
あるる的現場大賞2019、やっちゃいます。やっちゃいましょう。長いよ!ヒウィゴ。
まずは今年の現場をCHECK!
EPCOTIA-ENCORE-/ルパパトGロッソ第5弾素顔 ×3/Vシネクローズ舞台挨拶 ×2/SHOCK ×2/トリッパー遊園地/ソーホーシンダーズ/イケメンヴァンパイア THE STAGE Episode.0 ×4/ルパパトFLT/良い子はみんなご褒美が貰える/のべつまくなし ×2/Color of life/滝沢歌舞伎/NEWS LIVE TOUR 2019 WORLDISTA/赤と黒 サムライ魂/デルフィニア戦記〜獅子王と妃将軍〜 ×3/桃山ビート・トライブ〜再び傾かん〜 ×2/7月歌舞伎鑑賞教室/SHOW BOY ×4/HEY!ポール/THE BANKROBBERY! ×2/トムとジェリー 夢よもう一度(名古屋)/仮面ライダーグリス舞台挨拶/Little Women 若草物語 ×2/歌舞伎座幕見 寺子屋/新宿のありふれた夜/THE CIRCUS! Episode Final ×2/トムとジェリー 夢よもう一度(東京)/THE BLANK!/ABC座 ジャニーズ伝説2019 ×2/ザ・フォーリナー/トムとジェリー 夢よもう一度(大阪)×2/放課後の厨房男子 リターンマッチは恋の味篇/Winter Paradise 2019 ふゆパラ MADE ×2/トラベルモード ×2/地球防衛軍苦情処理係/シスター・アクト ~天使にラブソングを~ ×2/Winter Paradise 2019 ふゆパラ ふぉ〜ゆ〜/Aぇ! group First Live Tour 2019/ENTA!2 ×2/KinKi Kids Thanks 2 You
62公演?(忘れてるのあるかも)(正式名称じゃないのばっかりです察して)
です!これを多いと感じるか少ないと感じるかですでに人類の選別は始まっているんだよね。信じるか信じないかはあなた次第。わたしとしては思いのほか行ってたんだな〜という印象です。昨年末に実家を出てからは生活費のこともあるので以前よりは現場に対して前のめりじゃなくなってた気がするんだけども。たくさん通う現場がほとんどなく、代わりにいろんなものにちょいちょい顔出す、みたいな感じになりましたかな。
分析
コンサート……7公演
わたしにしては行ってるほうじゃない!?ていうかいっぱい行けた!という印象(ジャニオタなんだけどな……)(ヒント:自ユニのコンサートは4年ぶり)(さらにヒント:自ユニのコンサートは7公演中1回)。
上半期は1月のNEWSに始まり、ていうかそのあとWORLDISTAしか行ってないから上半期全部NEWS。WORLDISTAは長野公演へ。いちご狩りや軽井沢観光、そしておいしい酒を浴びるように飲んだのがいい思い出です(コンサートは?)。
コンサートはほぼ下半期。なんてったってふゆパラ。いやわたしの課金どころ*1狙いすぎだろう!おかげで内と宇宙には行けなかったのが心残り……。ふぉ〜ゆ〜4年ぶりのコンサート*2、本当によかった……珍妙で……ここまでファンやっててよかったと思えた瞬間をまた作れました。ありがとう。そして2年ぶりのKinKi Kidsは本当に美しかった。そしてそしてまさかのAぇ。奈良。まさかの。ここ2ヶ月コンサート続きでコンサート楽しいなぁという気持ちが蘇っています。来年はコンサートも二桁行きたいなー。いかに!?
特撮……6公演
2018年からわたしの現場ルーチンに入り始めた(?)特撮現場。ていうかルパパトとビルド関係の本人登壇イベントですね。本当はジオウのFSも行くはずだったんですが台風で流れたのと飛天申し込み忘れたのがねぇ。Vシネ舞台挨拶とかまた行けたらいいな。
自担カウント。風の噂によると200ステくらいやってたらしいよ松崎くん。そりゃ見る回数も増えますわ。個人的には帝劇SHOCKのRock The Worldで帝劇の0番に立ち歌う姿と、デルフィニア戦記でGロッソで主役の殺陣をする姿が見られたのが良かったなぁと。このふたつはすごく嬉しいし待ち望んでいた姿だったので、泣いちゃった気がするなぁ。越岡さんの代打に始まり国王、マフィア(そして女装)、ネズミ、面白高校生といろんなのやりすぎや笑 たくさん会えて良かったです。来年も想像できない姿になっているんだろうな……笑
福士申樹……12公演
推しカウント。今年はほぼ申樹さんのオタクをやっていたと言っても過言ではない(自担15公演見といてそれ言う)。しかし数えてみると1月エプコ→4月ヴァンステ→10月えび座…って間が空いているんですね。え、5月がない?察しろ!!!!!!!!!!! *3申樹さんはなんと言ってもトラベルモードですかね。よっ初座長!初日にわりと良い席で見させてもらって、申樹さん演じるエディが出てきたときあまりの顔の良さに意識が昇天しかけたのが最近の思い出です。スゥ〜ってなったわ。スゥ〜って。お芝居が好きで直向きに演じているのが見ていて伝わってくるので、申樹さんのお芝居を見るのがさらに好きになった1年でした。来年やいかに!?
非ジャニーズ……9公演
特撮も込みで。あんまり行けなかったなぁ。それもひとえに、応援している皆さんの舞台活動の躍進の賜物です。つまりジャニーズ関連で行きたいところが増えすぎた。歌が上手いミュージカルに行きたい!(?)という気持ちで見に行ったColor of Lifeもなかなかよかった。もっと歌舞伎に行きたかったなー。
舞台……48公演
(ENTA!2もここにカウントしてます。が、あれはなんだ?舞台?ライブ?イベント?)
まあそうなるよね!!!!!!そしてずらっと見るとストプレ少ない。ミュージカル……というか歌やダンスがあるものが多い。やっぱジャニーズだからね☆中でもよかった!というものは後述するとして。
ストプレならザ・フォーリナーが面白かったかなぁ。さすがSHY BOYプロデュース。あと良い子はみんなご褒美が貰えるは、急にはしちゃんが見たい!と思って行ったものだったんですが、すごく難解だけども演劇という娯楽!!!という感じで印象に残っています。よくわかんなかったけど、みんなよくわからないものにお金出してきてるんだよな……と思ったら面白くて。舞台もよかった。斎藤由貴素敵。
ミュージカルはソーホーシンダーズ、シスターアクトは本当に見られて良かった!林くん続き!いやたまたまやで。シスターアクト、前回の公演見てからすっかりファンで、なので林くんが出ると知って多分今年いちばん嬉しかった。笑 ソーホーもシスアクもただただ話の良さと歌の素敵さに圧倒されるのが良かったです。
ヴァンステもなかなかに思い出かもしれない。なぜか、たくさん行かなきゃ!と天啓があって(?)行ける限りチケット探したので……2.5次元、こんな世界なのかー!?と刺激的でした。なんせもうみんなかっこいい。みんなイケメン。ジャニーズとはまた違う(MADEはジャニーズだけど)イケメンがズラズラ〜ってでてくる。すごい。あとEXシアターが渋谷からバスで10分で行けると知って心の距離が縮まった*4のも思い出。来年はもっといろんなジャンルのものを見てみたいです。ストプレもミュージカルも。あ、CATS行きたい(急に)
というわけでここからは特に印象的だった現場と特に良かった現場を勝手に表彰するコーナー!あるる‘s現場大賞は果たしてどのステージに輝くのか!?乞うご期待!!(???)
行ってよかった!コンサート賞
Aぇ! group First Live Tour 2019 〜ボクたちがやっちゃってAぇ! んですか?〜
突然の遠征、まさかの関ジュ現場。Aぇくんとの出逢いが受賞です(コンサートじゃなくて?)
これ、ほんと突然行けることになって。なんなら11月のはじめの段階では行く予定がなくて。もともと、8月の少クラin大阪で彼らが披露した「Firebird」を見てあまりの曲の良さと歌唱力と小島の顔の良さに衝撃を受けて以来Aぇのことが気になっていて、でも舞台の凱旋に行くにはあまりに期間がなく。それでコンサートも申し込んだけど全滅、一般もダメ、チケツイも反応なく……という状況でもう無理だねー、いつか行けたらねー、なんて話をしていて。取った休みももともと宇宙ふゆパラのため(チケットなかったけどワンチャンにかけて……)で。そんな折、姉のところに突然奈良行きませんか?という女神の天啓(対訳:チケットお譲りしますのDM)が届き、たまたま2人とも連休が取れ、突然のGo to 奈良!!!!!!……というわけです。いや神か?自分で書いててこの流れ神か?ガイアが俺にAぇ!にハマれと囁いているーー。
というわけで初めて乗り込んだ関西現場、いやー全てが新鮮でした……Aぇが素晴らしいのは後述するとして、もう、完全アウェー!わたしは東京から来たよそ者!曲も半分くらいわかんないし、定番のお手振りもわかんない。盛り上がりどころも最初はわからない(盛り上げじょうずな彼らなので盛り上がれなかったというわけではないです念のため)。わたしが行くコンサートといえばキンキにゅすふぉゆめいど宇宙内、ずっと見てきているひとたちなのである程度のノリやお決まりごと、空気感はもう知りすぎてるくらいなわけで、この“よそ者感”が非常に新鮮でした。しかし10年くらい前のエイト曲や数年前の関ジュ曲はわかるので唐突に踊り出すおかしな客になっていたのであった……←ここがオチ
コンサート自体もとても楽しかったです。序盤で踊る、ユニ曲やる、そしてコント、後半は怒涛のバンド……関ジャニ∞や〜ん!やだ〜ここにきて原風景*5見る〜!?ってエモくなったしメンバーカラー紫のキーボードを見てるのもまた……原風景*6……てかAぇくんのメンカラわざとやろ横山裕…………という感情に襲われました。横山裕…………!!!!そしてAぇはとにかくハイクオリティ!中でも歌!みーんな歌える、ひとりももらさず歌が上手い、特にリチャードの安定感、末澤のハイトーンボイスは圧巻中の圧巻。最近見たどのグループよりも歌がとにかくすごくて、ええ……Aぇ! group、歌がうますぎる……怖……って頭抱えててキャー楽しかったってなってる暇がなかった(もちろん楽しかったです)。そしてりとかんちゃんも関ジュの子たちもみんな可愛くてちょっと顔覚えてきたしなんならかんじゅ日誌で魂の浄化をするのが日課になっています。怖い。とにかく今年行けてよかったコンサートです!
行ってよかった!演劇賞
HEY! ポール
ほとんど全部よかったし行かなきゃよかった……と思うものはほぼないんですが今年はとくにこれ。そしてこの文章はとっても口が悪いんですけど決してクソ舞台!と思っているわけではないです、良い舞台でした。何度もいうけど本当に。。。
誤解を恐れず言うと、回数行ったわけじゃないから思い出も少ないし思い入れもそこまでないしなんならそんなに好きな話じゃないんです、HEY! ポール。つまらないとか言いたいんじゃなくて。面白かったからこの賞を選んだわけですが。ただ、そんな舞台なんだけど、強烈に印象に残っているし、余計に見に行ってよかった〜って思います。
HEY! ポール、超簡単に言うと奇跡の30ちゃい山本のりょうちゃん演じる主人公・平汰が自分が苦しめて死んだ(かもしれない)家族を追って自死する話です(端折りすぎ)(ご興味ある方はもっとちゃんとブログ書いてる人もいるだろうよ……!*7)。チケットとる前に知ってたら行かなかったかもと思う。この平汰がね、すっごく自己中心的で(わたしにはそう映った)いらいらするし、今の恋人といる時間が家族といた時間を超えてしまうという理由で、恋人や仲間たちの励ましや静止を振り切って死に向かっていく。もう胸糞です。なんなんこの男。死んでいく様子をポールを登ることで表現していくのですが、途中で止まりながらまた恋人になんか言ったりして、死にたいなら早く死んじまえよ、ともなるし、いやだ、そっちに行かないで、ともなるし、単純にポールを登るのはすっごい大変そうなのでがんばれ!と応援してしまう気持ちもあるし。それはすなわち自死を応援するわけで……応援したくないきもちもあり……というパラドクス。当時のツイートを貼っとくと、
最終的に平汰が自殺するって(だいぶ結論だけだけどもw)知ってたし、それ聞いてうわー胸糞…ってなるんだろうなと思ったけど実際うわー胸糞…の言葉で片付けられるものではなく、、、月並みな言葉だけど亮ちゃんも谷口さんもほんとにすごくて心臓ごと掴まれた気持ち
平汰ってほんとどこまでも自分勝手で死ぬときも自分勝手にわがまま振りまいて、なんかそれ見てたらうわー、、、…なんだこいつ、なんだこのクソ男、死にてえなら御宅並べてないで早く死んじまえ、そんな華々しく死ぬな、みっともなく早く死んじまえよ、…いやダメよ!ダメ!生きて傷を癒しなさいよ、生きてよ、未来を見ようよ、行かないでよ!…いやいやまてまてお前何言うてんねん…いや…いや…クソか!!バカヤロー!!生きてよ!!いや早く行けよ!!うわー!!!バカー!!)胸糞……ってなったから、、、うわー胸糞、、なにこれ、、ぐちゃぐちゃだよわけわかんねえよ、、、ってなったから 死にてえなら早く死んでくれ、それでも生を選んでほしい、自己中クソ男、なんて愛しいの、そんなとこ登ってないで降りてきなよ、頑張って頂上はあと少しよ、、、二律背反のように感情の波に襲われる…気持ち悪い…胸糞悪い……
と思っていたようです。そうこの胸糞悪さこそが今回の受賞の決め手。わたしは平汰という人物に「とっとと死んでくれ」という憎悪と「生きてほしい」という愛情を同時に抱き、そして胸糞が悪くなり、何だこの気持ち……と混乱しながら、気がついたら客席で泣いていました。いやいやこんな愛憎、日常生活でなかなか抱かんぞ。抱くことあります?(聞くな)これって、演劇によって感情が揺さぶられた結果今まで抱いたことのない感情を知れたということでは?今のわたし、ものすごい“演劇体験”をしているのでは?と気づいたときに、ああ〜〜〜見に行ってよかった〜〜〜〜演劇って最高だな〜〜〜〜〜という気持ちになりました。
ここに書いてあることはわたしの主観でしかなく、テーマがテーマなので見方によって様々な感想を抱ける良い舞台でもありました。ネットの海で感想を読むとわたしと全然違う感想を書いている人もいて、観劇後もとても楽しませていただきました。よって行ってよかった!演劇賞をHEY! ポールに。おめでとうございます。
続いては大賞の発表です!果たして大賞はどの作品に!?いやこれあるるのTwitter見てたらだいたいわかるやろ!察せ!(????)
コンサート大賞〜Most Valuable Concert〜
Winter Paradise 2019 ふゆパラ MADE
最高。最高以外の言葉がいらん(じゃあなぜブログを書く)。2019年のわたしの世界の中心は間違いなく11月5日〜7日のグローブ座にあります。意味がわからないくらい強烈に本当に楽しかった。楽しい以外の言葉が見つからない。いや、申樹さんの顔が最高だったので楽しい以外の言葉も見つかった。ありがとう申樹さん、良い顔です。やっててよかった公文式。(それはENTA!2)
“お気に召すまま”がテーマのMADEとお嬢様の愛のステージ、楽しい以外ないでしょう。キラキラアイドル☆の王道MADEもいれば、ビートを刻むhip-hopMADEもいて、あと唐突にゼロ年代同人サイトの世界観もある(いなたい)。楽しい。すっごい楽しい。そしてなんといってもMADE in Love!さいっこうのオリジナル曲。この世にMADEしか歌っていない曲があるんですよ!?すごくないですか!?これからいっぱい育てていこうね☆
1年ぶりの懐かしい感覚もあれば、特に歌の部分でパワーアップしている印象もあり、MADEのさらなる可能性にも気づけた感もあり。秋山さんの高音から低音までなんでもこなしちゃう天才的な声、稲葉のイタリア歌曲のような情熱的な歌声、健翔の甘くてかわいいハスキーボイス、申樹さんの深みのある素敵な歌声、もっといろんな楽曲で聞いてみたい!今のMADEならあんな曲やこんな曲もできるぞ!という想像力(???)まで掻き立てられて、以降今に至るまであれやってほしいこれやってほしいの妄想で寝付けない日があります(リアルガチ)
実際マジで楽しくて楽しすぎて強烈すぎるくらい楽しくて、もうこの先の現場いいや……今年これで終わりでいいや……とか、翌日からふぉ〜ゆ〜が同じ場所でゲネやってるのが受け入れられなかったりとか(ヒント:自ユニ)、毎日MADEのコンサートのことを考えてたら楽しくて毎晩眠れなくてある日突然職場の人に体調不良を心配されたりとかそんなレベル。いやー良いもの見た、きっとこの先のオタク人生においても、忘れられない素敵なコンサートになることでしょう。
そんなこんなで語彙力少なめなのはもうすでに感想は吐き散らかしてるからですご興味あればドゾー
実を言うと去年のコンサート大賞はMADEのサマパラだし、一昨年はMADEの湾岸だし、同年のクリエ見たときは楽しすぎて泣きながら「人生で文句なしに一番のショーを見た……」ってつぶやいたんですよね。ふゆパラはそれを超えました。毎回毎回良いものを提供されて、きみたちなんなの?ボージョレ・ヌーボーなの?
演劇大賞 ~Most Valuable Play~
SHOW BOY
今年はこの舞台無しには語れない。いや、もはやこの舞台無くしてわたしの人生は語れない。
というわけで(?)(まだ何も語ってない)SHOW BOYがぶっちぎり演劇大賞ですおめでとうございます。いやー、兎にも角にも面白かった。たぶんこれから色々書くけどもう単純にめちゃくちゃ面白かった。コメディ×バックステージもの×ミュージカル(っぽい感じ)、たまりません。そんな芝居を書いてもらえるふぉ〜ゆ〜、たまりません。秋山さんが出ていたのも、両グループを推している身として本当に嬉しかったなぁ(えっ?5月?)。厨房男子には既にのんちゃんが出ていたけど、ふぉ〜ゆ〜、主演の東宝舞台に後輩を呼べるように……大きくなったなぁ。゜(´∩ω∩`)゜。
SHOW BOY、何がいいかってとにかく面白いんですよ!(さっきから同じこと言うてるよ)全体的にコメディテイスト、歌あり踊りあり華やかなショーあり、でもそこはふぉ〜ゆ〜ですから、そのショーもどこかおかしく笑えてしまう。ハッピーなミュージカル。ドンピシャわたしの好きなジャンル。ウォーリー木下さんのプロジェクションマッピングを使った演出は、何度も見ているはずのクリエが見たことのないような舞台になっていて新鮮。音楽もいい。男はかっこよく、女は美しく。神田沙也加さん、樋口日奈さんと少女役のおふたりも本当に歌がお上手で、もう耳福。
で、そのハッピーさに、切なさが混じっているのがまた魅力でした。SHOWBOYでふぉ〜ゆ〜が演じる4人は境遇は違えど人生どこか上手くいっていない男たち。家庭の事情で夢を諦めた元ダンサー(福田)*8、疎遠になった家族とやり直すために一山当てようとカジノで無一文になるおじさんギャンブラー(越岡)、人を楽しませる仕事がしたいという思いを抱えながら家族のためにカタギでない仕事をするマフィア(松崎)、10年間テストに合格できず船を下ろされるマジシャン見習い(辰巳)。このたまたま同じ船に乗り合わせた4人が出会い、なんやかんやで同じショーに出演し、人生をちょっと変えていく……華やかな世界を見せながら、その実は結構切ない登場人物。自分もどっちかというと人生うまくいってない、冴えない人間なのでそんな登場人物が織りなす物語にすごく引き込まれました。
担当フィルターがかかっているとはいえ、マフィアの話なんてもう……本当は人を楽しませる仕事がしたい、でも生活のためには仕方がない、そんなマフィアがひょんなことからディーバになってショーに出演する、なんてもう身に迫るというか……。ショーに出ることが決まったマフィアが歌えないし踊れないし無理、って言ったとき支配人(神田沙也加さん)に諭される「Nobody’s Perfect」もまた(自分の話ばっかりでアレだけど)自分で自分にかけてしまった“呪い”みたいなものをちょっと救ってくれるようなそんな歌で、好きなんですよね。マフィアは結局お縄になるわけですがショーに出たことで少し人生が変わるような、そんな話に結構勇気をもらったりしていました。あとね、裏取引にしくじって追っかけ回されてる前半とディーバとなってショーに出演する後半とでは笑顔が違うわけですよ。心から楽しそうで、なにより美しい。ていうか松崎くんのドラァグクイーンぽい役を見てみたかったので見たいものが見れた感あります。いつかキンキーブーツのローラとかやってほしい!三浦春馬に顔が似てるからいける。いや何の話。SHOWBOYの話せえ。笑
自担の話ばっかりになったので仕切り直しましょう。笑
と言いながら先述の話の続きにはなりますが、ふぉ〜ゆ〜が演じる主役たちを取り巻く登場人物もまた少しビターな感情を持っていたりするし、歌もすごく華やかでありながら自分の心にすごく寄り添ってくれる詞だなぁと思います。そこもすごい好き!見習いとエンジェル(樋口日奈さん)の『エンターテイナー』とかすっごい好きっすね、かわいい曲だけど歌詞は結構ビター。現実はビター、こんなにもビター。そして特に……これもまたさっきの続きだけど……支配人のナンバー『ノーバディーズパーフェクト』*9で〈完璧な人なんていない〉と諭した支配人が、ショーの終盤『There’s No Business Like Show Business 』で自分がショーの主役になる流れとか曲も話の構成もめっちゃ……すっごくいい。ショービジネスの世界にいて自分は一芸に秀でてないしなんもできない“黒いひよこ”だと思っていたけど、メイクの仕事に出会って変わった、だからあなたも大丈夫、ってメイクでマフィアをディーバに変えた支配人が最後、ショーの主役になる。黒いひよこも本当は黒いひよこなんかじゃなくて、自分の人生というショーの主役。〈人生は変わる いつだって変えられるさ〉、そんなメッセージを明るくパワフルに届けてくれるような存在が支配人であり楽曲たちだと思うんですよね。いい舞台だな……。
ていうか感想文になってきたのでまた仕切り直しましょう。
そして何より7月10日の初日。一生忘れられない日になった、ジャニーさんが亡くなった翌日の公演。こんな日にこのタイミングで、『Show must go on』をテーマに掲げる公演が行われる……なんて運命なんでしょう。劇中でも支配人が何度も「Show must go on」と発する場面があり、マフィアのせりふ「ヤルシカナイネ!」も彼ら曰くShow must go onの日本語訳で(支配人もマフィアもまあまあ面白おかしく言うところなんだけど、それだけでグッときてしまったのはそういう日だったからでしょう)、ああ〜〜〜〜はあ〜〜〜〜( ; ᯅ ; `)ってなったりしたな……。もちろん演者たちは完璧に演じてみせていたけれど、その胸中はいろんな思いがあるんだろうな、と思ったりもしてたなぁ。
「There's No Business Like Show Business」
あの日あのタイミングでこのショー、もちろん初日以外も、なんだかふぉ〜ゆ〜たちカンパニーを通じてジャニーさんのメッセージを届けられているような、不思議な気持ちになった公演でした。一生忘れないんだろうなぁ。ていうか人生においてすごい良い作品に出会えた。文句なしの演劇大賞です。
ていうかSHOWBOY、まじでいい作品すぎて、アンケートも書いたな〜普段何見てもあんまり再演してほしいって思わないんだけど(作品の良し悪しでなく同じ作品のリバイバルより新しいのが見たいからです)、こればっかりは本当に再演してほしくて。作品自体が素晴らしすぎてもはやふぉ〜ゆ〜だけのものにしとくのももったいない!と思うレベル。いつかはふぉ〜ゆ〜以外の役者さんでもやられるような東宝ミュージカルコメディの定番作品になってほしい。登場人物も「裏方」とか名前も決まっていないし*10そこまで細かい設定がないからこそいろんな人が演じているSHOW BOYが見てみたい。そしてクリエからだんだん大きな会場、ひいては帝劇とかで演じられるような大きな作品に育っていったらいいのにな〜なんて妄想も浮かびます。…………でもやっぱあと何回かはふぉ〜ゆ〜にやらせてください笑 先述のとおりハッピーすぎないさえない登場人物がこの物語の魅力であると思うのですが、そういう主役をやらせたらふぉ〜ゆ〜の右に出るものはいないなと思います。だからもうちょっと見てたいかな……いや〜ふぉ〜ゆ〜、いいホンもらいましたね、、、すげえや。やっぱすげえ。自ユニと自ユニでいろいろ遊んでくださる演劇関係者の皆さま最高っすね。来年もよろしくお願いします(?)
以上!最後もはや感想文だったけど以上!お付き合いいただきありがとうございました。
今年も様々な現場で沢山の面白い作品や体験に出会えていい一年でした。ショウほど素敵な商売はない、ですね。ほんと。そしてそのショウを見ることほど素敵な趣味はない。来年はどんな一年になるでしょうか。わからないけど、また沢山の素敵な現場に出会えますように!